僕が東京大空襲で焼夷弾をばらまいた爆撃機B29を目撃した最後の世代であろうか。B29襲来のたびに現、東京タワー下の粘土層に掘られた防空壕に防空頭巾をかぶり母親の手を握りしめ逃げ込んだものである。爆弾と焼夷弾の降下する不気味な響きはいまだ僕の脳裏に刻まれている。東京一面の焦土にビー玉の塊が夏の光を浴びていた。あれから既に78年の時空を超え胸苦しい夏を迎えている。地球が悲鳴をあげ、想像を絶する豪雨にともなう洪水などが荒れ狂っている。穏やかなる日常でありたいものです。遠い地平で銃弾が飛び交い幾千万の命が散っている。あゝ、狂気なるホモサピエンスよ！
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